ガルディエリアは、温泉に棲息し培養効率が高く、貴金属回収、食品色素、環境浄化など、様々な分野に応用が期待される極限環境藻類です。
当社はガルディエリアという微細藻類の金属吸着能力を最大限に発揮させる方法と、その培養ノウハウを有しています。
また、ラボに併設した培養プラントでは、乾燥重量にして月間200 kgの生産を実現しており、様々な用途に利用することができます。
生産されたガルディエリアは主に貴金属吸着材として加工され、国内外の貴金属リサイクル用途や、海外天然鉱山における金回収用途で利用されます。
当社では、培養したガルディエリアの乾燥細胞から、都市鉱山リサイクル現場で使い易いように固液分離性を高めた貴金属吸着材を開発しています。
当社の貴金属吸着材は、10ppm以下の低濃度溶液からも貴金属を回収できるのみならず、様々な金属を含む溶液にも対応しており、例えば従来の貴金属吸着材では難しかった、錫(Sn)を多く含む溶液からパラジウム(Pd)のみを取り出すようなオペレーションも可能です。
また、溶液は中性~強酸性まで幅広く対応でき、実際のリサイクル現場で頻繁に利用される高濃度王水からも貴金属を取り出すことができます。
初期的な吸着実験を無償で行わせて頂く事もできますので、お問い合わせ下さい。
工場排ガスからガルディエリアの光合成培養に必要な高濃度CO2と熱を入手することによって、光合成培養は「コストダウン」と「成分増強」の両立が可能な有力な選択肢となります。
当社は現在、培地溶液中に炭素源を添加して生育させる従属栄養方式でのタンク培養で大量培養に成功しています。
カーボンニュートラル達成のため、培養方式を大気中のCO2固定効果の高い光合成培養に切り替えるだけではなく、現在廃棄されている工場排ガスや温泉などの天然資源を利用した培養方式の開発を行っています。また更なるCO2排出削減の余地として、金属吸着には貢献しないガルディエリア細胞の内容物の活用も検討しています。
当社はASGMに向けて吸着材のみならず、金の溶出材(鉱石から金を溶かし出す薬剤)まで含めたトータルパッケージの開発を行っています。
本薬剤を用いる事で、事業者は金の溶出に水銀やシアンなどの毒物を利用する事なく、鉱石から金を溶出させることができ、そこに当社の貴金属吸着材を投入することで、金を回収できる仕組みを完成させています。
これまで致死性ガスが発生しうるシアン化物や、人体や環境に長期にわたって悪影響のある水銀等の毒物を扱わざるを得なかった天然金鉱山事業者にとって、この方法は収入と健康、ひいては周辺環境や生態系を守る望ましい解決策といえます。
現地で使われる低カロリーバーナーでも容易に焼き切れるバイオマス材である当社の貴金属吸着材は、水銀のように燃やす際に有毒ガスが発生しないだけでなく、木質ペレットと同様に燃やす事ができるため、吸着後の吸着材を燃料として利用することで、現地のエネルギーを化石資源からバイオマス資源に置き換えていくことにも貢献できる可能性を有しています。